大本堂を更に進んだところには、高さ58mを誇る荘厳な「平和の大塔」が建っています。
1984年(昭和59年)に建立されたこの塔は、外観は二重塔ですが、内部は5階建てとなっています。

塔の1階は霊光殿と称し、大塔入口と写経道場のほか、県の重要文化財に指定されている「大絵馬」などが展示されています。
2階は明王殿と称し、ご本尊の不動明王を中心とする五大明王の巨像が安置されています。
ご本尊の東側には胎蔵界曼荼羅 、西側には金剛界曼荼羅が掲げられており荘厳な雰囲気を醸し出しています。

・曼荼羅とは、サンスクリット語のmandalaの音を漢字で表したもので、仏教(特に密教)において「聖域」、「仏の悟りの境地」、「世界観」などを仏像、シンボル、文字、神々などを用いて視覚的・象徴的に表したものです。
・胎蔵界曼荼羅とは、「大日経(密教の経典)」の教えを絵画によって表現したもので、母親の子宮の中で眠り、育まれていく子供のように、人間が本来もっている仏性の種子が仏の慈悲によって目覚め、育ち、花を開き、最後には悟りという形で実を結ぶまでが描かれています。この曼荼羅には410尊の仏が描かれています。
・金剛界曼荼羅とは、「金剛頂経:こんごうちょうきょう(密教の経典)」の世界を絵画によって表現したもので、1461尊の仏の姿が描かれています。この曼荼羅は、九つのマス(九会:くえ)によって区切られていることから「九会曼荼羅」のと別名もあります。

3階・4階はそれぞれ経蔵殿、法蔵殿と称し、信徒たちが奉納した不動明王の小像が多数安置されています。
5階は金剛殿と称し、五智如来像が安置されています。
また、地下には各国の元首から寄せられた「平和へのメッセージ」を封入したタイムカプセルが1984年(昭和59年)に埋められており、2434年に再発掘・開封される予定です。
1・2階まではどなたでも自由に立ち入ることができます。