潮風と古代ロマンに出会う海辺の宝島

福岡市中心部から車や船で少し足を伸ばすだけで、驚くほど青い海が広がる場所があります。
それが、本土と砂州でつながる島「志賀島」です。
この島の最大の魅力は、美しい海岸線を全身で感じられること。
約12kmの島を一周する道は、爽快なサイクリングに最適です。
レンタサイクルで潮風を受けながら走れば、刻一刻と表情を変える空と海の絶景を独り占めできます。
夏には美しいビーチで、海水浴を楽しむ人々で賑わいます。
この風光明媚な島は、日本の古代史を解き明かす「宝」が発見された舞台でもあります。
約2000年前、古代日本と中国との交流があったことを示す国宝「漢委奴国王」の金印が、ここで見つかったのです。
また、眼下に広がる玄界灘を望む小高い丘の上には、志賀海神社があります。
「龍の都」とも呼ばれるこの神社は、古くから海上交通の守護神として信仰を集めてきました。
祀られているのは海の神である綿津見三神(底津綿津見神・仲津綿津見神・表津綿津見神)で、全国の綿津見神社の総本社という、非常に高い格式を誇ります。
この地は、古代の海人族を率いた阿曇氏が本拠地とした場所でもあり、境内には悠久の歴史を感じさせる厳かな空気が流れています。
美しい海を見晴らしながら、古代から続く海の神への祈りに思いを馳せる。
そんな特別な時間を体験しに、ぜひお参りください。