いづみ荘長岡温泉街の奥に位置する「いづみ荘」は、1907年(明治40年)に初代館主が田畑から湧き出す元湯「一号の湯」を発掘したことからこの地に創業した長岡温泉発祥の宿です。
そして、この宿は武者小路実篤が愛し、昭和初期に20年間も通い続けて、一年の半分を過ごすなど、執筆活動の場として利用したことでも有名です。
武者小路実篤とは、子爵の家柄に生まれ、明治から昭和初期に活躍した作家の一人で、日本近代文学の一派である白樺派の代表的な作家です。
実篤は、持病の神経痛が悪化し動けなくなっていたところ、知人よりいづみ荘の前身であった「共栄館」の湯が万病に効くと勧められ来館。
「一号の湯」に入ったところ神経痛が良くなったことで、それ以降20年間にわたって一年の半分をこの地で過ごし、数多くの代表作を残しました。
館内には実篤の没後30周年事業として建設された「武者小路実篤文学館」があり、この地で執筆した数々の作品や、実篤と伊豆長岡の人々との交流の様子が展示されています。
また、一号の湯の豊富な湯量を利用して趣の異なる七つの湯船が用意されており、総檜造り野天風呂や銘石岩風呂など4種類の入替制男女風呂のほかに、ハーブの湯などの3種類の貸切風呂で湯めぐりをお楽しみいただけます。