高原と絶景のハイキングスポット

船上山は、鳥取県琴浦町に位置する標高615メートルの山で、大山隠岐国立公園に含まれる自然豊かな景勝地です。垂直に切り立った溶岩の崖「屏風岩(びょうぶいわ)」が特徴的で、その雄大な景観は訪れる人に強い印象を残します。周辺には整備された登山道や展望台、キャンプ場があり、初心者から中級者まで登山やアウトドアを楽しめる場所として人気です。

この山は、鎌倉時代の歴史舞台としても知られています。元弘元年(1331年)、後醍醐天皇が倒幕の兵を挙げた際、一時この船上山に陣を構えたとされ、山頂付近には「船上山行宮跡(せんじょうさんあんぐうあと)」が残されています。この歴史的背景から、船上山は「倒幕の山」とも呼ばれ、県の史跡にも指定されています。

登山道の途中には、約40メートルの落差を持つ「船上山大滝」や、ブナやカエデに囲まれた自然林が広がり、春の新緑や秋の紅葉の時期には特に美しい風景が広がります。山頂からは日本海や大山を一望できる絶景が楽しめ、ハイキングや写真撮影のスポットとしてもおすすめです。

ふもとには「船上山少年自然の家」やキャンプ場が整備されており、自然体験や野外活動の拠点としても利用されています。駐車場やトイレも完備されているため、家族連れやグループでも安心して訪れることができます。