本堂
本堂
733年 (天平5年) に開創され、仏法を求めて天竺 (インド) を旅した中国僧玄奘三蔵 (げんじょうさんぞう) を守護したとされる水神「深沙大王」(じんじゃだいおう) に名称の由来をもつとされる深大寺は、東京都では浅草の浅草寺に次いで古くから存在する由緒ある寺ですが、その本堂は1646年と1865年の二度にわたる火災により大半が失われており、現在の本堂は大正8年 (1919年) に再建されたものです。
旧本堂は茅葺き(かやぶき) 屋根でしたが、再建された本堂は棧瓦 (さんがわら) 葺きとなり、現在は銅板葺き本瓦棒葺き屋根となっています。
・茅葺き屋根とは、草で葺かれた屋根の総称のことで、主な材料はススキなどである。断熱性・保温性・通気性・吸音性の面で高い機能性を持つ一方、火災に対しては非常に脆弱であるという弱点を持つ。
・棧瓦葺きとは、平瓦 (凹向きに反ったもの) と丸瓦 (凸向きに半円状になったもの) を交互に組み合わせて並べる本瓦葺きから発展したもので、丸瓦と平瓦が一体となったS字型の桟瓦を一枚ずつ葺いたものである。
・銅板葺き本瓦棒葺きとは、棟から軒先の方向に棒状の木を取り付け、その上に銅板を葺いた屋根のこと。
正面中央には、唐破風の向拝が施されています。
・向拝とは、日本の寺院建築・神社建築において屋根の中央が前方に張り出した部分のことで、参詣者が礼拝するところ。
・破風とは、屋根に施された装飾のこと。
・唐破風とは、中央部は弓形で左右両端が反りかえった曲線状の破風である。
梁の木鼻 (端が柱の外側に突出した部分) には獅子・象の彫りもの、正面の三段の虹梁 (虹形に上方にそり返った梁) の間には龍、破風板の下には鳳凰の彫り物があり、それぞれ江戸時代らしさが表現されています。
本堂の中には寺の本尊である阿弥陀三尊像が安置されています。
・阿弥陀三尊とは、仏教における仏像安置形式の一つである。阿弥陀如来とその脇侍 (わきじ) として控える左の観世音菩薩と右の勢至 (せいし) 菩薩の3体の仏像のこと。観音菩薩は阿弥陀如来の「慈悲」をあらわす化身とされ、勢至菩薩は「智慧」をあらわす化身とされています。