世界が注目の秋田犬♥その魅力と特徴、歴史

黒毛と赤毛の子犬の秋田犬

誰もが一度は耳にしたことがある「秋田犬」。
彼らが今世界的に注目されているのはご存じでしょうか。

何で秋田犬が注目されてるの? そもそも秋田犬って何? 秋田犬って会えるの?
本記事ではそんな疑問を解決する、秋田犬の超入門知識と魅力をお伝えします。

そもそも秋田犬とは?

黒毛と赤毛の子犬の秋田犬

秋田犬の子犬の写真。提供:秋田県観光連盟

秋田犬はその名の通り秋田県原産の日本犬です。
素朴な顔立ちともふもふの姿がなんともかわいらしいですね。
まずはそんな秋田犬の特徴を具体的に見ていきましょう。

秋田犬の見た目・性格の特徴

赤毛の秋田犬

秋田犬の写真。提供:秋田県観光連盟

【毛色】
赤、白、黒、胡麻、虎、斑のいずれか。写真は赤毛。

【体高・体重】
体高:オス67cm前後、メス61cm前後
体重:オス50~59kg、メス40~50kg

大型犬に分類される。

【外見】
胴体、肢、吻が太く、がっしりとしている。

【体毛】
下毛と上毛の2層構造で耐寒能力に優れている。

【耳】
三角形でぴんと立っている。

【しっぽ】
太くて巻き方が力強い。左巻、右巻、太鼓巻、二重巻のいずれか。

【本質】
簡単に言うと穏やかでとても主人想いで無駄吠えしない賢い犬種。

落ち着きと威厳を十分に持ち、忠順。素朴で地味ながらも品性があり、立ち振る舞いは重厚さと頭の回転や行動の素早さ両方を併せ持っているとされています。

【つまり総じて…】
素朴でかわいらしい顔立ち、大きくもっふもふの体。
そして何より飼い主に忠実とあれば魅力的に決まってるじゃないですか…!笑

秋田犬って「あきたいぬ」?「あきたけん」?

イメージ画像。出典:写真AC

秋田犬の呼び方はどちらも聞きますが、どちらが正しいのでしょうか。
正解は……

実は、どちらも正解なのです。

ちなみに地元秋田では「あきたいぬ」と呼ぶことが多く、全国的には「あきたけん」呼びが定着しています。
テレビやラジオも地元準じ、「秋田県」との聞き分けが容易な「あきたいぬ」呼びを取り入れてもよい、という動きが生まれているようです。

秋田犬と柴犬って何が違うの?

赤毛の柴犬

柴犬の写真。出典:写真AC

秋田犬と柴犬は遺伝子的には古代犬種の系統であり、同じルーツを持つとされています。
しかし時代が経つにつれてその系統が分岐し、新種改良も相まって別種とされるようになりました。

現在の秋田犬と柴犬は何と言っても大きさが違います。
秋田犬大型犬に、柴犬は基本的には小型犬に属します。

柴犬の体重はオスとメスで異なりますが、平均8kg~10.5kgとされています。
先に記した秋田犬の体重と比べると、大きさが一目瞭然です。

白毛の秋田犬

秋田犬の写真。提供:秋田県観光連盟

また顔つきにおいては、秋田犬は目がアーモンド型で小さく、目・鼻・口が中央に寄っていて三角形のような輪郭をしているのが特徴です。

赤毛の柴犬

柴犬の写真。出典:写真AC

柴犬は目尻が少し上がっている切れ長・黒目がちの三角形の目で、八角形の輪郭で引き締まった口元をしているのが特徴です。

秋田犬の歴史と流行

秋田犬の特徴が分かったところで、お次は秋田犬の歴史と日本および海外で流行に至った経緯をご紹介します。

秋田犬の起源と原種

秋田犬を連れたマタギのイラスト

マタギのイメージイラスト。出典:いらすとや

秋田犬の祖先犬は秋田県にいた「秋田マタギ犬」と呼ばれるマタギ犬(※)で、もともとは中型犬でした。

※マタギ犬……古よりマタギ(東北地方で熊や鹿の狩猟を行っていた狩猟者集団)によってクマやシカの狩猟目的で使われていた狩猟犬のこと。

江戸時代、出羽国北部を治めた佐竹氏によって闘犬が奨励され、体の大きい他の闘犬などと交配が行われ始めます。
この時土佐犬と秋田県大館地方にいたマタギ犬の間に生まれた犬が「秋田犬の原種」となりました。

秋田犬と土佐闘犬のイラスト

秋田犬と土佐闘犬のイメージイラスト。出典:いらすとや

明治になっても秋田県内の闘犬ブームは冷めません。
闘犬禁止令が発令される明治末期まで、大きく強い闘犬を求めて秋田犬は他の和犬や外国産の大型犬種などと交配・品種改良されどんどん雑多化していきました。

秋田犬保存活動と天然記念物指定

結果、当然ながら純血種の秋田犬が激減します。
大正に入る頃、学識者や関係者による秋田犬保存意識がようやく高まっていきます。

1927年(昭和2年)、大館町長らによって「秋田犬保存会」が設立されました。

赤毛と黒毛の子犬の秋田犬

秋田犬の子犬の写真。提供:秋田県観光連盟

先ほど「秋田犬の見た目・性格の特徴」にてご紹介した特徴というのが、原種が持っていたものということです。
この特徴に近づけるべく、秋田犬保存会の人々による数えきれない努力が積み重ねられます。

ついに1931年(昭和6年)、9頭の優秀犬が「秋田犬」として国の天然記念物としての指定を受けるに至りました。

「忠犬ハチ公」が引き起こした秋田犬ブーム

新聞を読む人

イメージ画像。出典:ODAN

そして国内での秋田犬の注目度が高まる追い風が吹きます。
1932年(昭和7年)、「いとしや老犬物語」という記事タイトルで朝日新聞に取り上げられた秋田犬「忠犬ハチ公」です。

渋谷駅のハチ公像

渋谷駅ハチ公像。出典:写真AC

渋谷駅を利用していた主人(東京帝国大学教授・上野英三郎)が1925年(大正14年)に仕事中に急死して以来、ハチは上野が帰る時間に渋谷駅に迎えに行きました。
その往来は1935年(昭和10年)にハチが死ぬまで続き、帰らぬ主人を待ち続けるハチの忠犬さながらの姿が人々の注目を集めました。

これにより秋田犬の知名度が全国的に広がり、途中戦争のため純血種の保存が難航しながらも、秋田犬は段々と日本各地で飼育されるようになっていきました。

秋田犬、海外へ渡る

お次は秋田犬が海外に知られるようになったきっかけです。
秋田犬の初海外はアメリカで、ある偉人の飼い犬として贈られたことがきっかけなのですが、その偉人とは誰だか分かりますか?

ヘレン・ケラーの肖像画

ヘレン・ケラーの肖像画

正解は、なんとヘレン・ケラーです。

1937年(昭和12年)、来日していたヘレン・ケラーが秋田犬を所望し「神風号」が贈られました。
体が大きく愛らしい顔つきの秋田犬はアメリカでもウケ、ちょっとしたブームが起きました。

アメリカン・アキタの写真

アメリカン・アキタの写真。出典:ODAN

また第二次世界大戦後、日本に進駐した連合国の占領軍の一部であるアメリカ軍の軍人たちが秋田犬を飼い、後にアメリカへ連れ帰ったとされています。
このことにより海外の秋田犬知名度が更に上昇します。

ちなみに、この時アメリカへ渡った秋田犬たちと現地の犬との子孫は「アメリカン・アキタ」という新しい犬種に指定されています。
大きく凛々しい印象ですが、素朴で愛らしい日本の秋田犬とはかけ離れた見た目をしていますね。

ロシアから世界へ~秋田犬「マサル」

https://www.instagram.com/p/BnN8fu7n37f/?utm_source=ig_web_copy_link

アリーナ・ザギトワ公式インスタより引用

そして2010年代。
母親と「オリンピックでうまく滑れられたら秋田犬を飼ってもいい」という約束をしていた女子フィギュアスケート・ロシア代表のアリーナ・ザギトワが平昌オリンピックで金メダルを獲得したことにより、2018年(平成30年)5月、秋田犬保存会からメスの子犬「マサル」が贈られました。
ザギトワがマサルとの休日をインスタにアップしたことにより、秋田犬の愛らしさに世界中が釘付け。
現在に続くまでの「Akita Inu」ブームが起こっているのです。

ちなみにロシアへは東日本大震災の支援の返礼として、2012年(平成24年)にウラジーミル・プーチン大統領に秋田犬「ゆめ」が贈られています。
特にロシアでは秋田犬は馴染み深い犬になってきたのかもしれません。

秋田犬って会えるの?

大館駅のハチ公像

大館駅のハチ公像。提供:秋田県観光連盟

最後に魅力が詰まった秋田犬に会える場所を一部ご紹介します。

秋田犬の地元・大館に行こう

ずばり、秋田犬の故郷・秋田県大館市に行きましょう。

新幹線🚄で行く
【その① 秋田駅経由】
[新幹線こまち]⇒JR秋田駅⇒[特急つがる]⇒JR大館駅

【その② 新青森駅経由】
[新幹線はやぶさ]⇒JR新青森駅⇒[特急つがる]⇒JR大館駅
★★★
飛行機🛩で行く
【その① 大館能代空港経由】
大館能代空港⇒[連絡バス]⇒JR大館駅【その② 秋田空港経由】
秋田空港⇒[連絡バス]⇒JR秋田駅⇒[特急つがる]⇒JR大館駅

【その③ 新青森空港経由】
新青森空港⇒[連絡バス]⇒JR新青森駅⇒[特急つがる]⇒JR大館駅

また秋田駅がある秋田市にもふれあえる場所があるので、あわせてご紹介します。

【秋田市】秋田犬ステーション

赤毛の秋田犬

イメージ画像。提供:秋田県観光連盟

グッズコーナーもある「秋田犬ステーション」にて個性豊かなわんちゃんたちに会うことができます。
時間によっては秋田駅構内の「秋田犬サテライトステーション」までお出かけしているので、到着後すぐ会うことも可能です。

【住所】
秋田県秋田市中通1丁目4
【営業時間】
11:00~15:00
【定休日】
火曜・土曜・日曜のみ営業、木曜日はグッズ販売のみ。
【公式サイト】
http://www.saveakita.or.jp/station/
【その他】
秋田駅から徒歩10分。
ステーション、サテライトで会える時間は公式サイトを要確認。

【秋田市】秋田犬ふれあい処in千秋公園

秋田犬ふれあい処in千秋公園の様子

秋田犬ふれあい処の様子。提供:秋田県観光連盟

春~秋期の期間限定で、秋田駅から徒歩圏内の千秋公園に設置されているふれあい広場。
秋田犬保存会会員自慢の美形秋田犬に会うことができます。

【住所】
秋田県秋田市千秋公園 二の丸
【営業時間】
11:00~15:00(休憩12:00~12:30)
【定休日】
春~秋期のみ営業。
【公式サイト】
https://www.city.akita.lg.jp/kanko/shigaichi/1020104.html
【その他】
秋田駅から徒歩10分

【大館市】秋田犬の里

赤毛の秋田犬

イメージ画像。提供:秋田県観光連盟

2019年5月にオープンした新しい大館市観光交流施設です。
秋田犬展示室ではかわいらしい秋田犬が日替わりで登場します。

秋田犬(忠犬ハチ公)のマスコットキーホルダーの写真

秋田犬グッズのイメージ。筆者私物

展示室以外には秋田犬のルーツやと著名人との関わりが勉強できるミュージアム、かわいい秋田犬や地元の名産品が買えるお土産コーナーなどもあります。

【住所】
秋田県大館市御成町1丁目13番1号
【営業時間】
[4-10月]9:00~18:00、[11-3月]9:00~17:00
【定休日】
年末年始
【公式サイト】
https://akitainunosato.jp/
【その他】
大館駅から徒歩1分

【大館市】大館アメッコ市

大館市アメッコ市の様子

アメッコ市の様子。提供:秋田県観光連盟

『この日にアメを食べると風邪をひかない』と伝えられる、天正16年(1588年)頃から始まった伝統行事「アメッコ市」。
枝アメをはじめとする様々なアメを販売する露店が立ち並ぶ会場を「秋田犬パレード」が練り歩きます。

パレード時間外は「ふれあいコーナー」でのふれあいも可能です。
おいしく縁起の良いアメとかわいい秋田犬を求めて、県外からの観光客も多く訪れます。

【会場】
秋田県大館市字大町64 おおまちハチ公通り
【開催日】
毎年2月第2土曜日とその翌日
【公式サイト】
http://www.city.odate.akita.jp/dcity/sitemanager.nsf/doc/amekkoichi.html
【その他】
大館駅発のシャトルバスあり

終わりに

秋田犬の写真。提供秋田県観光協会

秋田犬の写真。提供:秋田県観光協会

古代の日本犬をルーツに持ち、様々な歴史を経験してきた秋田犬。
海外人気も高まってきた今、素朴でかわいい秋田犬に会ってみませんか。

その他秋田県の観光情報はこちら


多言語観光情報サイト Guidoor | ガイドア 【秋田県】

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Yo-Ohtaki
2年間のヨーロッパ留学から帰国したのち、いままで何も考えずに受け止めていた日本の文化や生活の魅力に気づく。趣味である音楽・文化・旅行方面からのアプローチを中心に「まだ知らない日本」をご紹介します。