アニソンの歴史【平成編】新世紀、そしてカオスへ

白いテーブルの上に並べられたヘッドフォンやパソコン、スマホの画像

タイトル通り、この記事では平成のアニソンの歴史をご紹介します。

前回の【昭和編】では日本初のアニソン、アニメブームとその終焉、新世代のアニメファンについてご紹介しました。
引き続きアニソン史を、テレビアニメそのものの歴史、世間の動きを交えながらご紹介します。

平成編ということで、つい数か月前(執筆時期:令和元年8月)に発表された曲も紹介いたします。
紹介する曲の一部は動画も記載いたしますので、「ちょっぴり懐かしい名曲」から「前クールの神曲」までお楽しみください。

~はじめに~レコードとCDの世代交代

左からレコード、カセット、CDが床に並べられている写真

【昭和編】は「アニソンが売れた」といえば、レコードが売れたという意味でした。

しかし1982年(昭和57年、以下S何年と記載)、でソニー、日本コロムビアなどから、世界初のCDプレーヤーCDソフトが発売されます。 1984年(S59)にはソニーから5万円を切るポータブルCDプレーヤーが発売され、普及に拍車がかかります。

「レコードよりも音質がよく、ノイズがないニューメディア」として音楽ファンの支持を受け、1986年(S61)にはCD生産数および販売枚数がレコードを上回りました。
よって平成が始まる頃には、現在でも通用する「CDでアニソンを楽しむ」という構図がすでに完成されていたことになります。

「ビーイングブーム」vs「アニソンらしいアニソン」(1989年-95年)

ビーイングブームって?

【昭和編】で紹介したように、「CAT’S EYE」(1983年、S58)以降アニソンと歌謡曲の垣根はほとんどなくなっています。そのため、相互の流行が直接的に響いてくるようになりました。

その例が「ビーイングブーム」です。

【ビーイングブームの代表アーティストの例】
ZARD/WANDS/B’z /T-BOLAN/TUBE/大黒摩季/DEEN

上記のアーティストたちを「90年代にヒットしたアーティスト」とも記憶していることでしょう。これらのアーティストは皆同じ「ビーイング」という制作会社に所属していたため、ブームの名前になりました。

一見、歌謡曲側の流行に思えますが、ブームの基礎を作ったのはTUBEの「シーズン・イン・ザ・サン」(1986年、S61)と、もう一つはB.B.クィーンズによる、アニメ『ちびまる子ちゃん』の初代ED「おどるポンポコリン」(1990年、平成2年、以下H何年と記載)とされています。

♪「おどるポンポコリン」-『ちびまる子ちゃん』(1990年)

ナンセンスな歌詞とメロディが、子供のみならず大人の心にまで響いた名曲です。はじめはEDテーマとして使われていました。度々OPにもなりますね。

1990年の第32回日本レコード大賞「ポップス・ロック部門大賞」を受賞しています。1970年(S41)の第12回で「ムーミンのテーマ」が「童謡賞」を受賞したことを考えると、アニソンはもうすっかり子供の曲ではなくなったようです。

また、ビーイングは、1993年(H5)以降の定番となっていく「番組主題歌をすべて自社系列アーティストが担当する」という戦略をとっていきます。ZARDB’z、そして後にグループ傘下会社に所属する倉木麻衣────この名前を聞いて『名探偵コナン』を連想するのは、容易なことでしょう。(なお、コナンの曲については後ほど紹介します)

新世紀の「アニソンらしいアニソン」

完全に歌謡曲とアニソンが同化したのかといえば、決してそういうわけではありません。昭和からの流れを汲み、「アニソンらしいアニソン」を突き進んだ歌手やレーベルも、もちろん存在します。

特にアニメ関連専門レーベルの古参、キングレコード「スターチャイルド」が目覚ましい活躍をみせます。どんな曲を発表したか、タイトルを見た瞬間に「あっ!」と思うことでしょう。

♪「残酷な天使のテーゼ」-『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年)

アニメ本編と共に社会現象を起こし、20年以上も愛される、一度聞いたら忘れられない不朽の名曲です。
2019年、ソニー・ミュージックエンタテインメントによる「平成アニソン大賞」で、この曲が『円盤皇女ワるきゅーレ』の挿入歌「Agape」と共に大賞を受賞したことからも、名実ともに神曲であることが分かるでしょう。

作詞の及川眠子は、キングレコードのプロデューサーから「哲学的な」「難しい歌詞にしてくれ」と未完成の第2話までのビデオと企画書のみを渡され、ビデオだけを早送りで視聴。「『14歳の少年少女』『お母さん』『年上の女』というキーワードが浮かんだが、高橋洋子が歌うのならば14歳の子供の立場からでは変なので、「坊や大きくならないで」と願う母親の心情を「レトリックやダブルミーニングなどを駆使して」詞を書いたそう。

キングレコードは同時期に『スレイヤーズ』(1995年、H7)の「Get along」や、『少女革命ウテナ』(1997年、H9)の「輪舞-revolution」などの名主題歌も発表しています。

アニメの89-95年の年表
(以下、年表は筆者作)

深夜アニメがはやり出す(1995年-2000年代前半)

深夜アニメの成り立ち

1990年代後半から深夜帯のアニメが広まり始めます。もともとはアニメの再放送枠や、『銀河英雄伝説』などのOVAのテレビ放送枠として使われていました。『エヴァ』の再放送が深夜帯として驚異的な視聴率を記録したことで、特定層の需要を見込んだ深夜アニメの採算性が注目されるようになりました。

深夜アニメの流行は、1990年代に製作委員会方式(※)がアニメでも採用されだしたことが一因であると言われています。

パソコンや紙資料を広げたテーブルの上に手を伸ばし、スーツを着たビジネスマンたちが握手を交わしている。

※製作委員会方式……もともと映画業界の用語であり、その映画に出資するスポンサー企業(1~複数社の)団体を言った。アニメも製作委員会方式になったということは、「アニメ産業」への投資熱・出資熱が高まっていたということ。ちなみにアニメのスポンサー企業は複数社あることが多い。

筆者個人的としては、80年代に『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』を見ていた子供たちが大人になり、夜にアニメを見ることへの抵抗がなかったことも一理あるのでは? と考えます。

当時の深夜のアニソンを聞いてみましょう。

♪「H.T.」-『トライガン』(1998年)

トライガンといえば!の名OP曲です。珍しいインスト曲です。
作曲・演奏の今堀恒雄は本作のほか『はじめの一歩』などの音楽監督を担当しています。

♪「SPACE BOY」-『頭文字D』(1998年)

この曲は主題歌ではなく挿入歌です。『頭文字D』本編を見た方は名シーンを次々と思い出すのではないでしょうか。
仕事で疲れてきたサラリーマンが深夜にテレビをつけて、このノリノリのダンスナンバーをBGMに激走する車アニメが映った時は、それはそれは不思議な体験だったと言われています。

公式のMVが「パラパラ」なところは、さすがに時代を感じてしまいますが……。

全日帯もまだまだ!あの大人気夕方アニメも登場

人気が出たのは深夜帯だけではありません。この時期、『名探偵コナン』『ポケットモンスター』『ONE PIECE』といった、現在でも大人気の全日帯・子供向けアニメが登場します。

「まだ」全日帯も勢いがあります。この時期の子供向けアニメの主題歌をいくつかご紹介します。

アニメの96-02年の年表

♪「バリバリ最強No.1」-『地獄先生ぬ~べ~』(1996年)

ベートーヴェンの交響曲第9番「喜びの歌」をサビのモチーフにした、ジャパニーズ・メタルの楽曲。クラシックのメロディと激しいリズム、ダウン・チューニングのギターフレーズがかっこい、カラオケでも盛り上がる曲です。

♪「さあ」-『守護月天!』(1998年)

歌詞はSURFACEのボーカル・椎名慶治が原作漫画を読んだ上で書いたそう。物語に沿った切ない恋の叫びが歌われた名曲です。

♪「ハム太郎とっとこうた」-『とっとこハム太郎』(2000年)

童謡のように短いメロディのリフレインで、一度聞いたら頭から離れない人気曲です。
元々アニメのOPとして作られた曲ではなく、原作者・河井リツ子の鼻歌を採譜、編曲して原作単行本の第1巻に掲載したものでした。

ちなみにこの曲を歌ったハムちゃんずはキャラクターの声を担当した声優たちによるグループです。このような声優が歌唱する楽曲について、後に記します。

♪「GO!」-『NARUTO』(2002年)

FLOWによる4代目OP曲。逆境に負けない前向きな姿勢とで躍動感にあふれる歌詞やメロディが非常に物語に合う、とアニメファンからの支持が熱い曲です。

最も売れたアニソン「アルバム」が発売される(2000年)

これまでレコードからCDまでを通して、最も売れた「アニメ・子供番組のコンピレーションアルバム」は1976年の『およげ!たいやきくん』でした。24年間不動だった地位を上回るアルバムが登場します。

「コナン&ビーイング」ベストアルバムが発売

それは、2000年11月29日に発売した『THE BEST OF DETECTIVE CONAN ~名探偵コナン テーマ曲集~』です。

オリコン初登場で7位をとって11週TOP10にランクイン、累計でミリオンセラーを達成します。その後も売り上げを伸ばし、翌2001年のオリコン年間アルバムチャートで22位にもランクインしました。大変な快挙です。

前述したとおり、コナンの主題歌はビーイングが担当していたので、1997年-2000年代前半のビーイングブーム中、このアニメのタイアップソングは必ずといっていいほどヒットにつながりました。そのため“ビーイング・ベスト”として、コナンファン以外からも注目を集めていたことも、ヒットの要因になっていることでしょう。

このアルバムの収録曲をいくつか聞いてみましょう。

♪「ギリギリchop」-B’z(1999年)

6代目のOP曲。非常にテンポが速くハードな曲調ですが、どことなくポップな印象をうけますね。

♪「光と影のロマン」-宇徳敬子(1997年)

3代目ED曲。切ない恋心を歌った曲ですが、いなくなった新一を思う蘭の姿を思い浮かべてしまいますね。

♪「Secret of my heart」-倉木麻衣(2000年)

9代目ED曲。「誰にも言えない秘密」がテーマで、コナンこと工藤新一と、デビュー当時、自分が倉木麻衣であることを友人に打ち明けられずにいた彼女自身の思いが重なった曲です。この曲以降、倉木の『コナン』タイアップが頻繁になります。

キャラソンの確立と声優ブーム(2000年-09年)

2000年頃からアニメに出演する声優が大舞台に立つ機会が増える「声優ブーム」が起きはじめます。このブームは「声優がキャラを演じて歌うもの」と「声優自身が歌うもの」、どちらも含まれています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

キャラソンがはやる

前者の「声優がキャラを演じて歌うもの」とは、「キャラソン」ことキャラクターソングのことを指します。

キャラソン自体は日本のアニメ放送が始まったばかりの1963年、『狼少年ケン』の挿入歌「ポッポとチッチの歌」をポッポ役の水垣洋子が歌唱したものが、声優がキャラクターを演じながら歌った曲が最初とされています。
その後、『めぞん一刻』(1986年)の挿入歌「予感」『サクラ大戦』(原作ゲームは1996年、アニメは2000年)の様々な楽曲のように、声優ではなくキャラクター名義で曲をリリースする流れが生まれていきます。

そして2005年、アニメの放映開始以前(原作の段階)からCD展開を始め、OPやEDを含め、リリースされた多数の楽曲が軒並みヒットするという記録を作ったキャラソンが誕生します。

♪「ハッピー☆マテリアル」-『魔法先生ネギま!』(2005年)

『魔法先生ネギま!』は、麻帆良学園(本作品に登場する架空の学校)中等部2年A組の生徒31人それぞれのキャラクターにスポットを当てた作品であったため、アニメの6ヶ月間の放送期間中、OPを歌うキャラクター(すなわち歌う担当声優)を月単位で代えながら流していました。

そのすべてが軒並みヒットしたのだがら、凄まじい快挙です。
翌2006年には、キャラクターが歌って踊る『涼宮ハルヒの憂鬱』「ハレ晴レユカイ」が大ブームを巻き起こしました。

声優名義のアニソンが増える

続いて後者の「声優自身が歌うもの」について。
キャラソンと同じく元々歴史のあるものでしたが、2009年、声優が「アーティスト」として頭角を見せ始める曲が誕生します。

早速聞いてみましょう。

♪「深愛」-水樹奈々(2009年)

声優・水樹奈々が発表した『WHITE ALBUM』のOP「深愛」です。
2009年1月21日付オリコン・シングルデイリーチャートで自身初の1位を獲得し、第60回NHK紅白歌合戦の曲目として起用されました。本業が声優のアーティストがNHK紅白歌合戦に歌手として出場するのはこれが初めてのことでした。

作詞も担当した水樹は、当初、曲名を「LOVE」を用いて試行錯誤していたが、そのうちに「日本語が良い、漢字にしよう」ということでこの造語を考えついたとのこと。詞を書き上げたのは父親の亡くなった7日後、レコーディングはその2日後だった、というエピソードもあります。

ニューメディアの誕生(2003-10年頃)

この記事の冒頭に記載した通り、平成期のアニソンの楽しみ方といえばCDでしたが、2003年新な媒体が誕生します。
「着うた」です。

赤いガラパゴス携帯の画像

「着うた」とは、もともとは携帯(ガラケー)の着信音に使うため、楽曲の一部分(サビなどを三十秒ほど)を配信する音楽配信サービスのことでした。それが2004年冬以降、一曲丸ごとの配信が可能になり、本来の使用目的のほかに音楽鑑賞として用いられるようになりました。

これをきっかけに、日本でも音楽を配信で楽しむ基礎が作られます。着うたは、2008年のiPhoneおよびiTunesの日本上陸、2010年頃のスマホの普及開始まで音楽配信サービスの優位を保っていました。

ちなみに、最も売れたアニソンの着うたは「残酷な天使のテーゼ」で、ミリオン(100万DL)を達成しています。この時点でCDが発売してから10~15年近くたっていますが、流石の人気です。

「子供向けアニメ」の減少 (2000年代半ば-現在)

全日帯vs深夜帯、アニメ製作分数がほぼ互角に

2000年代半ば「子供向けアニメ」の需要が低下していきます。現在に至る社会問題にもなっている少子化の影響がアニメ界まで響いてきました。

一方で、アニメファン向けの映像ソフトなどの販売や作品の世界展開などを見込んで、製作側が時間帯を買い取るという形での深夜アニメが数多く作られ始めます。その結果、2006年には全日帯のアニメ製作分数と深夜帯のアニメ製作分数がほぼ互角となるほどにまで深夜アニメが広がることとなりました。

アニメの03-09年の年表

ここでは2000年代半ばのアニメ主題歌を時間帯別に聞いていきましょう。

【全日帯】♪「INVOKE -インヴォーク-」-『機動戦士ガンダムSEED』(2002年)

T.M.Revolutionによる初代OP曲。本編にもリンクする「祈る」という意味のタイトル、シンセサイザーがかっこいいアップテンポの楽曲で、ガンダムSEEDシリーズの主題歌では最多の24.7万枚のセールスを記録しました。

【全日帯】♪「メリッサ」-『鋼の錬金術師』(2003年)

ポルノグラフィティによる初代OP曲。印象的なベースソロから始まる、「自己犠牲」が歌詞のテーマ楽曲です。

【全日帯】♪「リライト」-『鋼の錬金術師』(2003年)

同じく『ハガレン』。ASIAN KUNG-FU GENERATIONによる4代目OP曲。海外人気も高く、日本のアニメを対象とした第1回アメリカンアニメアワードでベスト主題歌賞を受賞しました。

【深夜帯】♪「Shangri-La」-『蒼穹のファフナー』(2004年)

OP曲。のちに『K』(2012年)、『シドニアの騎士』(2014年)の主題歌も担当する、angelaの出世・代表曲となりました。

【深夜帯】♪「甲賀忍法帖」-『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』(2005年)

OP曲。もともと原作者・山田風太郎へのオマージュ楽曲を多く発表していた陰陽座
アニメのOPは89秒で固定のため、作詞作曲を担当したベース・瞬火がTVオンエア用の編集版を制作させることのないように、楽曲の1番をその時間内に収まるように制作したというエピソードがあります。

後年、同アニメを題材としたパチスロ『バジリスク』シリーズにテーマソングとしても採用され、パチスロファンから「バジリスクタイムの曲」として親しまれています。

【深夜帯】♪「アンインストール」-『ぼくらの』(2007年)

石川智晶によるOP曲。曲名の「アンインストール」とは「(主にソフトウェアなどのプログラミングシステムを)削除する」という意味であり、作中のキャラクター達が次々と命を失っていく様子を例えているとのこと。このアニメのために書き下ろされた楽曲です。

こうして聞いてみると「〇〇帯の主題歌だからクオリティが低い」などということはなく、神曲は神曲だということが分かりますね。

アニソンの成熟、カオス期の到来(2010年代-現在)

そして2010年代現在。アニソンはJ-POPアーティストもいれば声優アーティストもおり、キャラクターによるアニソンも定着しましたね。2010年代には、歌や音楽そのものをアニメ本編の中心においた作品が増えはじめます。

「音楽アニメ」が増える

例としては『うたの☆プリンスさまっ♪』(2011年、H23)や『響け!ユーフォニアム』(2015年、H27)、『クラシカロイド』(2016年、H28)など。
『ラブライブ!』(2014年、H26)のユニット・μ’sは第66回NHK紅白歌合戦(2015年)にも出場しましたね。

中でも興味深い音楽アニメの例を聞いてみましょう。

♪「Synchrogazer」-『戦姫絶唱シンフォギア』(2012年)

『戦姫絶唱シンフォギア』は歌うと強くなるというコンセプトで、作中でメインキャラクターのヒロインたちが「歌いながら戦う」物語です。歌はCD音源ではなく声優がアフレコ時に台詞と一緒に歌って収録したそう。

この動画は初代OPで、水樹奈々が歌っています。
また、この曲と先述した「深愛」の作曲者である上松範康は楽曲提供だけでなく原作にも携わっています。

♪「ときめきエクスペリエンス!」-『BanG Dream!』(2017年)

もうひとつ面白い音楽アニメ例を。
先ほど声優ブームについて述べましたが、『BanG Dream!(バンドリ!)』は、アニメでキャラクターがバンドを編成して演奏しているうえ、担当声優が実際に歌唱と楽器演奏を担当しています。まさにアニメとアニソンが一体となっているといえるでしょう。

この曲はテレビアニメのOPや、スマートフォンゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』のCMソングとして使われました。

最新の神曲をご紹介

声優が歌唱以外に演奏も担当するようになった2010年代。ジャンルもJ-Pop、ロックを超え、カオスを極めます。
最後に近年の神曲をまとめてご紹介します。

アニメの10-14年の年表

♪「名前のない怪物」-『PSYCHO-PASS サイコパス』(2012年)

EGOISTによる初代ED。EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を意識して書かれたアップテンポな楽曲です。

♪「紅蓮の弓矢」-『進撃の巨人』(2013年)

※0:39から該当の曲の一部を聞くことができます。

Linked Horizonによる初代OP。

先ほど着うたによる日本の音楽配信黎明期をご紹介しましたが、スマホが普及した2010年以降はCDと同等以上に音楽の楽しみ方として定番化していきます。
特に「紅蓮の弓矢」のテレビサイズ音源は、シングルの発売に先行して配信が開始され、レコチョクでデイリーアニメランキング1位、ドワンゴでデイリーアニメランキング2位、iTunesでアニメランキング1位と総合ランキング7位を獲得しました。

ちなみにフルサイズもCDで初週12.9万枚を売上げ、配信でもiTunesで「紅蓮の弓矢」と「自由の翼」(Linked Horizonによる『進撃』2代目OP)の2曲が総合チャート1位・2位を独占、レコチョク、ドワンゴ、music.jp、moraといった主要音楽配信サービスでも「紅蓮の弓矢」が首位を総なめしました。

第64回NHK紅白歌合戦(2013年、H25)に出場したものアニソン界の記憶に新しいですね。

♪「革命デュアリズム」-『革命機ヴァルヴレイヴ』(2013年)

水樹奈々×T.M.Revolutionによる、セカンドシーズンのOP。
なおファーストシーズンOP「Preserved Roses」もこのコンビによる楽曲で、2曲揃って第55回日本レコード大賞の企画賞を受賞しました。上で紹介したLinked Horizonと一緒に第64回NHK紅白歌合戦にも出場しましたね。

♪「ようかい体操第一」-『妖怪ウォッチ』(2014年)

子供たちの間で大ブーム、「妖怪メダル」をほしがる子供のために大人をも巻き込んだ社会現象となった『妖怪ウォッチ』の主題歌です。第56回日本レコード大賞で特別賞を受賞しました。

アニメの15-19年の年表

♪「シュガーソングとビターステップ」-『血界戦線』(2015年)

UNISON SQUARE GARDENによる初代ED。
Amazonランキング大賞2015「デジタルミュージック」で総合部門1位、平成アニソン大賞で「アーティストソング賞(2010年 – 2019年)」を受賞するなど、高い評価を受けています。

♪「ようこそジャパリパークへ」-『けものフレンズ』(2017年)

どうぶつビスケッツ×PPPによるOP。本編のキャラクターの担当声優たちによるグループです。

作詞・作曲・編曲を手掛けた大石昌良は、この楽曲にJ-POPのヒット音楽の王道であるコード進行をそれぞれのセクションに鏤め、2000年代アニソン(『らき☆すた』や『涼宮ハルヒの憂鬱』、『けいおん!』、『ゆるゆり』など)の要素も詰め込んだ、と述べています。
また、アフリカの楽器であるクイーカの音色も珍しく、アニメの世界観も相まって大変な話題となりました。

♪「POP TEAM EPIC」-『ポプテピピック』(2018年)

上坂すみれによるOP曲のひとつ。こちらも本編のキャラクターの担当声優による楽曲です。

激しいEDMサウンド。当時のデジタルシングルランキングにおけるアニメ楽曲の最高ダウンロード数を記録し、アニメ部門で初の1位獲得しました。 CDよりも配信で爆発的に人気となった曲です。

ちなみに『ポプテピピック』アニメ本編は、原作がパロディを多く扱っていることから、責任の所在を明確にする必要があるために製作委員会方式ではなくキングレコードの単独製作とすることにした、というエピソードがあります。

♪「紅蓮華」-『鬼滅の刃』(2019年)

LiSAによるOP。
オリコンでは、週間デジタルランキングでは、5月6日付、翌週5月13日付で1位にランクインにアニメ歌手による2週連続のオリコン1位獲得は史上初の快挙となったことにくわえ、この2つの週は平成と令和が切り替わる境目と重なったため、「平成最後の1位」「令和最初の1位」を同時に達成した唯一の楽曲となりました。

終わりに

ミュージックプレイヤーとイヤホンの画像

【昭和編】、【平成編】とアニソンの歴史をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

平成はメディアがレコードからCD、音楽配信へと変化し、音楽をより身近に簡単に楽しめるようになりましたね。
「平成的なアニソン」とは、昭和からの流れを汲んだ「アニソンらしいアニソン」の曲調も含めて、Popsやロックとジャンルを問わなくなり、歌唱もアーティストや声優と幅広くなったことではないでしょうか。
砕けた言い方をすると「アニソンは、何でもありのカオスな音楽ジャンルに進化した」でしょう。

文字や音源で改めて触れることで、アニソンに新しい発見がありましたら幸いです。(筆者は「残酷な天使のテーゼ」が1995年の発表から人気を保ち続けているという事実、偉大さに驚きました)

1件のコメント

マクロスシリーズがすっぽり抜けてますが意図的ですよね

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Yo-Ohtaki
2年間のヨーロッパ留学から帰国したのち、いままで何も考えずに受け止めていた日本の文化や生活の魅力に気づく。趣味である音楽・文化・旅行方面からのアプローチを中心に「まだ知らない日本」をご紹介します。