8月に聞きたい&歌いたい日本の名曲

いよいよ8月です。暑さも本格化し、お祭りなど夏の行事も増えていきますね。

前回の「7月に聞きたい&歌いたい日本の名曲」に引き続き、日付を追いながら、夏の名曲を中心に8月にまつわる日本の名曲をご紹介します。記念日に由来した、ちょっと意外な曲も引き続きご紹介。

夏休みの課題をする時のBGMや、気分に浸りたい時、ドライブ中やカラオケの選曲の参考など、お役立てください。

8月1日は「花火の日」!  夏祭りの名曲6選

戦時中に禁止されていた花火が解禁されたことに由来する記念日です。1948年8月1日の出来事です。

ここでは「花火」「夏祭り」を歌った名曲を聞いていきましょう。

♪「HANABI」Mr.Children

テレビドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズの主題歌となったこともあり、ミスチルファン以外からの支持も熱い名曲です。
しっとりと、でも高らかに歌い上げられるメロディが心に染みますね。

♪「金魚花火」大塚愛

和風のテイストが魅力的なバラードです。大塚によるとここでの「金魚花火」は彼女が購入した花火のファミリーパックに入っていた、持ち手に金魚のイラストが書かれた花火のことを指すそうです。

♪「花火」aiko

毎年行っていた地元の花火大会に多忙のため行けなくなってしまったaikoが「夏の星座にぶらさがって、上から花火を見下ろせればいいのに」という気持ちを歌詞にのせた、というエピソードがあります。
ジャズのテイストを含んだメロディも、そんな揺れ動く気持ちを引き立てていますね。

♪「打上花火」DAOKO × 米津玄師

2017年公開のアニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の主題歌。
鮮やかなのにどこか懐かしい、そんな日本の夏の雰囲気を感じる曲調ですね。

「不思議と耳に残る」。そんなこの曲の魅力を、使用されている音階から理論的に分析しました。
詳細が気になった方はコチラ

♪「夏祭り」長渕剛

長渕のライブで人気の夏ソング。
スリーフィンガー奏法という、ピックを使わずにギターを親指・人差し指・中指の三本で指弾きする高度な奏法で、当時のギター愛好者たちの心を掴みました。

♪「夏祭り」JITTERIN’JINN

夏祭りといえば! の定番ソングですね。
音楽ゲームや、ガールズバンド「Whiteberry」によるカバー(2000年発売)でも耳にした方も多いのではないでしょうか。

8月11日は祝日「山の日」! ハイキングで楽しみたい曲

7月の「海の日」と対になる、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」祝日です。

せっかくの祝日ですので普段山に馴染みのない方も、気軽なハイキングに挑戦してはいかかでしょうか? その際に歌いたい・聞きたい唱歌とPopsをご紹介します。

♪「箱根八里」

箱根・大観山からの風景。手前に芦ノ湖、奥に富士山が見える。

箱根・大観山からの風景。手前に芦ノ湖、奥に富士山が見える。出典:写真AC

【音源】

【楽譜】

唱歌「箱根八里」の楽譜

(音源と楽譜は筆者作)

【歌詞】

第一章 昔の箱根

箱根の山は 天下の険
函谷關も物ならず
万丈の山 千仞の谷
前に聳え 後に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼猶闇き 杉の並木
羊腸の小径は 苔滑か
一夫關に当るや 万夫も開くなし
天下に旅する 剛毅の武士
大刀腰に 足毅がけ
八里の岩ね 踏み鳴らす
斯くこそありしか 往時の武士

第二章  今の箱根

箱根の山は 天下の阻
蜀の桟道 數ならず
万丈の山 千仞の谷
前に聳え 後に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼猶闇き 杉の並木
羊腸の小径は 苔滑か
一夫關に当るや 万夫も開くなし
山野に狩する 剛毅の壮士
猟銃肩に 草鞋かけ
八里の碞根 踏み破る
斯くこそありけれ 近時の壮士

作詞:鳥居忱、作曲:滝廉太郎による唱歌です。

題名の「箱根八里」とは旧東海道の難所と知られる区間のことで、神奈川県小田原から箱根までの「東坂」と箱根から静岡県三島までの「西坂」をあわせたもののことです。

歌詞は漢詩調で、中国の故事に例えながら一番で昔の箱根、二番で当時の箱根を歌っています。明治33年(1900年)、東京音楽学校(現・東京藝術大学)で国語と音楽を教えていた鳥居がこの詩を生徒たちに見せて「曲をつけるこのはいないか」と尋ねた時、滝がただひとり名乗り出たというエピソードがあります。

行進曲ふうの勇ましい曲調で、ハイキングや登山もやる気が湧いてきますね。

滝廉太郎が同時期に作曲した、タイトルに「月」を含む名曲は何でしょうか?正解はコチラ

♪「ふじの山」

山梨県富士河口湖町の本栖湖から見た富士山。雪景色の中朝日を背に浴びる富士山のシルエットが堂々としている。

 

【音源】

【楽譜】

唱歌「ふじの山」の楽譜(音源と楽譜は筆者作)

【歌詞】

一、
あたまを雲の上に出し、
四方の山を見おろして
かみなりさまを下にきく、
ふじは日本一の山。

二、
青ぞら高くそびえたり、
からだに雪のきものきて、
かすみのすそをとほくひく、
ふじは日本一の山。

明治44年(1911年)刊行の『尋常小学読本唱歌(二)』が初出の唱歌。これは当時の音楽の教科書のことで、現在も小学三年生の教科書に載っています。

簡単なメロディでおおらかに歌うことができ、歌詞も七五調なので、日本の古き良き歌といった印象を受けますね。

ちなみにここに載せている二枚の写真はどちらも山梨県富士河口湖町から見たもので、一枚目の雪景色は本栖湖から、二枚目のダイヤモンド富士は河口湖からです。この景色に興味を持たれた方、長期休暇や祝日を利用して実際に見に行ってみては?

【観光情報はこちら】
多言語観光情報サイト「Guidoor(ガイドア)」|富士河口湖町

山梨県富士河口湖町の河口湖から見たダイヤモンド富士。夏の済んだ水面に富士山が映っている。

 

♪「希望山脈」渡り廊下走り隊7

歌謡曲調で行進曲ふうのPopsで、懐かしい気分に浸りながら元気をもらえますね。
テレビアニメ「クレヨンしんちゃん」のオープニングテーマでもありました。

8月12日は「君が代記念日」!? 日本古来のお祝いの歌とは?

8月の意外な記念日のひとつではないでしょうか。

この記念日は1893年(明治26年)、明治政府が「祝日大祭日歌詞並楽譜」を公布したことに由来します。小学校で祝日や大祭日を祝う儀式をする際に歌うべき曲をまとめた楽譜です。「君が代」は最初から国歌として作曲されたものではなく、もともとはお祝いの曲だったのです。

この楽譜は全部で8曲収録されています。そのうち、聞いたことある人が多いであろう3曲をピックアップしてご紹介します。

♪「君が代」

皇居の正門石橋の写真。見た目は眼鏡橋やアーチ橋に似ているが、正式名称は「正門石橋」である。

出典:写真AC

【音源】

(音源アーティスト:United States Navy Ceremonial Band
原典:http://www.navyband.navy.mil/Anthems/national_anthems.htm)

【楽譜】

「君が代」の楽譜

(楽譜は筆者作)

【歌詞】

君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
いわおとなりて
苔のむすまで

前述したとおり、当時の「君が代」は国歌ではなく学校行事におけるお祝いの曲のひとつでした。どのような時に歌うかというと、1897年(明治30年)11月19日の陸軍省達第153号に「『君が代』ハ陛下及皇族ニ対シ奉ル時に用ユ」と書いてあります。

「君が代」が公式に国歌となったとは1999年(平成11年)8月9日のことです。曲の歴史からすると、意外と最近のことに思えますね。

♪「一月一日」

門松や梅の花など、正月飾りが並んでいる

出典:写真AC

【音源】

【楽譜】「一月一日」の楽譜

(音源と楽譜は筆者作)

【歌詞】

年の始めの ためしとて、
終なき世の めでたさを、
松竹たてて、 かどごとに
いはう今日こそ 楽しけれ。

初日のひかり さしいでて、
よもに輝く 今朝のそら、
君がみかげに たぐへつつ
仰ぎ見るこそ たふとけれ。

タイトルから分かる通りお正月を祝う曲です。8月の曲ではありませんが、有名な曲ですのでご紹介します。
作詞は千家尊福、作曲は上真行です。千家は出雲大社宮司(第80代)であるため、出雲大社の神楽殿側に「一月一日」の歌碑があります。

出雲大社の公式サイトはコチラ

♪「紀元節」

安達吟光による浮世絵。八咫烏が日本初代天皇神武天皇を、大和国までの道案内をしている。

八咫烏に導かれる神武天皇(安達吟光画)

【音源】

 

【楽譜】「紀元節」の楽譜

(音源と楽譜は筆者作)

【歌詞】

一、雲にそびゆる髙ちほの髙ねおろしに艸も木も
なびきふしけん大御世を仰ぐけふこそ樂しけれ

二、うなばらなせるはにやすの池のおもよりなほひろき
めぐみのなみにあみし世を仰ぐけふこそたのしけれ

三、天つひつぎの髙みくら千代よろづに動きなき
もとゐ定めしそのかみを仰ぐ今日こそたのしけれ

四、空にかがやく日の本の萬の國にたぐひなき
國のみはしらたてし世を仰ぐけふこそ樂しけれ

「紀元節」とは日本初代天皇とされる神武天皇の即位日、つまり現在の2月11日「建国記念日」の元となった祝日のことを指します。

作詞は高崎正風、作曲は伊沢修二です。前述の二曲と比べたら聞き覚えのある方は少ないかもしれませんが、建国記念日を祝う神社などのお祭りでは現在も聞くことができます。

ところで、この曲「君が代」に似ていませんか? 実はこの二曲、ある特別な音階を使用しているから似ているのです。
音階の正体が気になった方はコチラ

8月27日は「『男はつらいよ』の日」! 50年愛され続ける長作映画

映画『男はつらいよ』のシリーズ第一作目は、1969年のこの日に公開されました。以降1995年(平成7年)までに48作が、1997年(平成9年)に特別編1本が制作されました。

テキ屋稼業を生業とする「寅さん」こと車寅次郎が、故郷の葛飾区柴又に戻ってきては大騒動を起こす人情喜劇です。毎回出会う「マドンナ」との恋愛模様、背景の日本各地の美しい風景も人気要素のひとつです。

主題歌の一部を聞いてみましょう。

♪「『男はつらいよ』主題歌」


※0:14から、主題歌の有名なイントロの一部を聞くことができます。

この動画は2019年12月27日公開のシリーズ最新作『男はつらいよ50 お帰り 寅さん』の特報です。往年のファンの方も一度も見たことない方も、12月は映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。

8月28日は「ヴァイオリンの日」♪ 日本人作曲の名曲をご紹介

1880年(明治13年)のこの日に国産ヴァイオリンの第一号が完成したことに由来します。製作者の松永定次郎は、なんと三味線職人でした。

ヴァイオリンの曲というと西洋のクラシック音楽をイメージする方も多いと思います。ここでは日本人ヴァイオリニストによる名曲を聞いていきましょう。きっと聞き覚えがあるはずです。

♪「情熱大陸」葉加瀬太郎

クラシックからポップスまで幅広く活躍するヴァイオリニスト・葉加瀬太郎による、ドキュメンタリー番組「情熱大陸」のテーマ曲です。夏の暑さも吹き飛ばす元気をもらえますね。

♪「ひまわり」葉加瀬太郎

平成23年に放送されていたNHKの連続テレビ小説「てっぱん」のオープニングテーマ。
東日本大震災で中断されていた放送が復活し、その喜びの感想をもらった葉加瀬が「あの日を忘れないため」弾き続ける復興の応援歌です。何気ない日常が輝かしく感じる、名曲です。

8月29日は「ベルばらの日」!  漫画、舞台、アニメ全て愛されてきた名作

宝塚歌劇団による「ベルサイユのばら」が1974年8月29日に初演されたことによる記念日です。

原作は、ルイ15世末期からフランス革命までのベルサイユ宮殿を舞台の中心とし、二人の主人公(マリー・アントワネットと男装の麗人オスカル)それぞれの悲劇とラブロマンスを描いた、池田理代子による漫画です。

「ベルばら」は舞台のほか様々な媒体で制作されました。ここではベルばらの曲の中で最も有名であろう、アニメの主題歌をご紹介します。

♪「薔薇は美しく散る」鈴木宏子


※1:17から該当の曲を聞くことができます。

1979年放送のテレビアニメの主題歌です。
歌詞は登場人物がたどる運命を表しています。気になった方、このままアニメ本編も見てはいかがでしょうか。

夏も終わりな8月31日…あなたの夏の思い出は何ですか?

夏休みも終わり、明日からもう9月……。
楽しかった思い出にも、しんみり気分にも、どちらにも寄り添ってくれる名曲の数々をご紹介します。

♪「少年時代」井上陽水

井上陽水の最大ヒット曲でもある「少年時代」。
誰もが心の中にある懐かしい夏の思い出がよみがえってくるようですね。

♪「海の声」浦島太郎(桐谷健太)

「琉球音階」を使用した「THE 沖縄」な雰囲気を感じるCMソングです。沖縄出身でなくても、なぜが懐かしい気持ちになっちゃいますね。

「琉球音階」って何?と思われた方はコチラ

♪「プラネタリウム」大塚愛

「さくらんぼ」に次ぐ、大塚の二番目のヒット曲。大切な人に会いたくなる、切ないメロディです。

♪「ひまわりの約束」秦基博

3DCGアニメ映画「STAND BY ME ドラえもん」の主題歌。友達との思い出があふれてきて、おとなもこどもも「泣ける」名曲です。

夏の名曲は他にもたくさんあります!~終わりに~

ここまで全20曲ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

夏の名曲はまだまだたくさんあります。紹介しきれなかった一部を、下記にご紹介します。

「HANABI」浜崎あゆみ
「お祭りマンボ」美空ひばり
「真夏の夜の夢」松任谷由実
「夏色」ゆず
「あの夏も海も空も」福山雅治
「summer rain」コブクロ
「ロコローション」ORANGE RANGE
「あー夏休み」TUBE
「海の見える街」久石譲(『魔女の宅急便』挿入歌)

また、「7月に聞きたい&歌いたい日本の名曲」記事でも曲を紹介しておりますので、気になった方はぜひ併せてご覧ください。お気に入りの曲で夏の思い出をもっと楽しいものにしましょう!

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Yo-Ohtaki
2年間のヨーロッパ留学から帰国したのち、いままで何も考えずに受け止めていた日本の文化や生活の魅力に気づく。趣味である音楽・文化・旅行方面からのアプローチを中心に「まだ知らない日本」をご紹介します。