
広島県尾道市。
広島市から電車で1時間半揺られると、そこはまるで映画の世界に迷い込んだような長閑で美しい瀬戸の風景が広がっています。
今回はそんな「尾道」を気心知れた友達と旅してみませんか?
尾道の自然を感じる旅

広島の中心部から1時間半。
意外と知られていないのですが尾道は広島県の観光都市の中でも「第二都市」と呼ばれるほど人気がある場所です。
「しまなみ海道の島めぐり」「文豪が愛した町」「おしゃれカフェ」「可愛い猫との出会い」etc…
尾道が醸し出すノスタルジーな世界に多くの人が癒されています。
広島から1時間半 小旅行へ出発

引用:Yahoo 路線
筆者はJR広島駅から観光ガイドをしている母の案内の下、二人で出発しました。
この時の体験を思い起こしながら、今回は「女子旅」がテーマなのでフォトジェニックな街並みやグルメを中心に思わず胸キュンしてしまうスポットを中心に回われるコースをご紹介します。

早速JR山陽本線「糸崎」行に乗ってまずは乗り換え地点の糸崎へ向かいましょう。
糸崎までは16駅あるので、のんびり電車に揺られながら景色が楽しめます。
糸崎に着いたら、今度は山陽本線「岡山」行きに乗り換え、糸崎から尾道まで約7分。
あっという間に到着!

k****************************pさんによる写真ACからの写真
駅に降り立つと、初めて訪れたはずなのにどこか懐かしい街並みと潮の香り。
期待に胸を膨らませながら、いよいよ女子旅スタートです🌞
映画のヒロイン気分で瀬戸内の島巡り

尾道と言えば四国愛媛までを結ぶしまなみ海道の島巡りスポットとしても有名です。
まず午前中はその中でも女子旅にぴったりの「生口島(いくちじま)」へ。
生口島は人口9000人ほどの小さな島ですが国産レモンの発祥地であり、「島ごと美術館」と題したプロジェクトの下、島全体でアートを感じられるのでまるで海外にいるようなフォトジェニックな世界を満喫できる島なのです。

KI-TSUさんによる写真ACからの写真
生口島までの道のりは、自動車・レンタサイクルでのサイクリング・そして船という手段があります。
今回は一日に予定をギュギュっと詰め込んでいるので、旅客船を利用することに。
尾道港から生口島の瀬戸田港まで約35分で片道1,300円。
クルージングでの島巡りはさらに旅行気分を盛り上げてくれますね。
※一日の便数は限られているので必ずその都度時刻表を確認してください。
株式会社瀬戸内クルージング
公式WEB:株式会社 瀬戸内クルージング
住所 :広島県尾道市新浜二丁目13番
TEL :0848-36-6113
しまなみ海道おすすめ記事はこちら。
まるで海外?!フォトジェニックな島でアートに触れる

島に着いたらまず最初は日本の「サントリーニ島(エーゲ海のキクラデス諸島南部に位置するギリシャ領の島)」と称されSNSでも話題の「未来心(みらいしん)の丘」へ。
この異国情緒溢れるアーティスティックな世界はなんと、『耕三寺」というお寺の敷地内にあるのです。

くろすけさんによる写真ACからの写真
白いモニュメントの数々は、全てイタリア産の大理石を使用し広島出身でイタリアにアトリエを構える彫刻家「杭谷 一東(くえたに いっとう)」氏による「環境彫刻」です。
環境彫刻は野外彫刻に近しいものですが、自然景観と彫刻作品の融合が大きなテーマとなっているアートです。
丘の上からは瀬戸内の景色を一望できるので、ぜひ自然の美しさと人の手で造られた「美」との調和を感じ取ってみてください。
未来心の丘
公式WEB:未来心の丘
住所 :広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田553-2
TEL :0845-27-0800
開館時間:9:00~17:00 (最終入館は閉館の30分前まで)
休館日 :年中無休
入館料 :大人1400円・大学生1000円・高校生800円・中小学生無料(耕三寺境内・未来心の丘 及び金剛館を見学可能)
尾道でおいしいものを食べたい!
尾道には美味しいものがたくさん。
せっかくなら尾道ならではのグルメを思いっきり食べつくしちゃいましょう!
爽やかレモンスイーツで一休み
3連休で天気も良くてお出かけ日和ですね!
瀬戸田本店も沢山の方にご来店いただいております💕
ご近所の耕三寺では紅葉まつり🍁を開催中!
綺麗な景色と美味しいお土産で満たされちゃいましょう(*´∀`*) pic.twitter.com/7naJLZUKZB— 島ごころSETODA (@shimagocoro) 2018年11月24日
アート鑑賞を満喫したら、生口島を代表するレモン🍋の爽やかなスイーツで一休み。
島ごころSETODAでは日本随一の国産レモンの産地「生口島瀬戸田のレモン」を使ったスイーツが楽しめます。
お土産にも大人気のレモンケーキは、従来のレモンケーキのように酸味を楽しむのではなく、香りを楽しむという新しい形のスイーツです。

多くの雑誌やメディアでも話題になり、女性ファッション誌でもフォトジェニックスイーツとして特集され生口島を代表するスイーツに発展しました。
店内ではレモンケーキだけでなく、レモンサイダーやレモン饅頭などレモンをふんだんに使った珍しいスイーツが目白押しです。
本店にはフォトジェニックな写真が撮れる空間もあるので、ぜひレモンスイーツと共に記念の1枚を残してみてくださいね。
島ごころSETODA(瀬戸田本店)
公式WEB:島ごころ
住所 :広島県尾道市瀬戸田町沢209-32
TEL :0845-27-0353
営業時間:10:00〜18:00
定休日 :年中無休(臨時休業有)
尾道と言ったら「尾道ラーメン」

生口島を満喫したら船で尾道港へ戻り、そろそろランチタイム。
せっかくなのでお昼は名物「尾道ラーメン」をいただきましょう🍜
筆者も幼い頃から大好きな「尾道ラーメン」。
尾道市内にはたくさんの名店が軒を連ねています。

にとあさんによる写真ACからの写真
豚の背脂を浮かせた醤油ベースのスープと平打ち麺が特徴の尾道ラーメン。
近年ではお店ごとに個性も大きく分かれ、海産物ベースや鶏ガラ、野菜などからスープを作るお店も出てきているようです。
自分好みの1杯を見つけるためには、口コミやガイドブックをよく読んでお店探しを進めてみてくださいね。
レトロでノスタルジー文豪も愛した尾道

小津安二郎監督の「東京物語」、大林宣彦監督の「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の『尾道三部作』。
「映画の街」として名を馳せる尾道は、林芙美子、志賀直哉など日本を代表する文豪も居を構えていたことで「文学の街」としても広く知られています。
古くから人々に愛されていた尾道の街並みを散歩してみましょう。
にゃんこに癒される猫の細道

天寧寺の三重塔から艮神社(うしとらじんじゃ)へとつづく約200mの細い路地。
通称「猫の細道」。
『尾道イーハトーブ』と呼ばれる空間プロジェクトを1997年にアーティスト園山春ニがスタートさせたのがこの細道のはじまりです。

日本を代表する作家の一人宮沢賢治の作品の中でも「イーハトーブ」という言葉を目にした方は多いのではないでしょうか。
「イーハトーブ」は賢治が自ら作った造語で「理想郷」を意味しています。
尾道の坂の多い街並みを見ていると賢治のこんな言葉が頭に浮かんできました。
何がしあわせかわからないです。
本当にどんなに辛いことでも、
それが正しい道を進む中の出来事なら
峠の上りも下りもみんな
本当の幸せに近づく一足づつですから
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より

そんな尾道の街にアートな空間を作り、「イーハトーブ」=「理想郷」を実現しようとしたのが園山春二でした。
かつて商都として栄えた尾道にもう一度命が吹き込まれたかのように、猫の細道をはじめとするこの一帯はまるで絵本の世界のような誰もが童心に帰れる理想郷として再生しました。
実際に可愛い猫に本当に出会えるこの猫の細道。
陽だまりの中で気持ちよさそうにお散歩する猫たちに癒されること間違いなしですよ。
猫の細道
公式WEB:尾道イートハーヴ
住所 :広島県尾道市東土堂町
まさに理想郷 知る人ぞ知るレトロカフェ

猫と戯れたら、尾道イーハトーブで一休みはいかがでしょうか?
周辺のおすすめのカフェを2軒ご紹介します。
1軒目は「梟の館」。
その名の通り店内には可愛いふくろうたちがお出迎え🦉
ノスタルジーな雰囲気をたっぷり味わえます。
木のぬくもり溢れる店内で時を忘れてゆったりと過ごすのもおすすめです。
梟の館
公式WEB:梟の館 | 尾道イーハトーヴ (ihatov.in)
住所 :広島県尾道市東土堂町15-17
TEL :0848-23-4169
開館時間:10:00頃~日没頃(土日祝日は10:00頃~日没頃)
休館日 :水曜日

2軒目にご紹介するのは「ミーシャのハーブ庭園 ブーケ ダルブル」。
その名の通りハーブのお庭とハーブティーを楽しめるオーガニックカフェです。
ヒーリングメニューが揃った「大魔女ミーシャのお部屋」も不思議に包まれていて女性たちの人気を得ています。
一歩足を踏み入れたら居心地が良くて、なかなか出られなくなってしまうかも。
そんなカフェで秘密のひと時をお過ごしください。
ミーシャのハーブ庭園 ブーケ ダルブル
住所 :広島県尾道市東土堂19-18
TEL :090-3633-2603
営業日:水曜日、金土日曜日(11時〜17時)
定休日:火曜日
尾道の絶景と恋人の聖地
レトロな街並みを楽しんだら、今度は街を上から見下ろしてみましょう。
きっとまた新しい尾道の魅力を発見できるはずです。
ロープウェイで千光寺へ

尾道水道が紡いだ箱庭的都市として、日本遺産にも登録されている尾道。
箱庭的都市と言われても、想像がつきにくいかもしれません。
川のように流れる尾道水道と三山に囲まれた空間に寺院や民家がひしめき合い、海と山の間の限られた空間の中で何世代も歴史を重ねてきた街そのものが見下ろして見た際に箱庭のように見えたことから、そう呼ばれています。

この箱庭的都市を楽しむためにロープウェイに乗って、高いところからの景色を楽しみましょう。
市街地から頂上の千光寺公園までは約3分。
絶景を見下ろしながら、尾道の歴史に思いを馳せてみるのも素敵です。
千光寺山ロープウェイ
公式WEB:千光寺山ロープウェイ
住所 :広島県尾道市東土堂町20-1
TEL :0848-22-4900
営業時間:9:00~17:15
普通乗車券 | 片道 | 往復 |
普通乗車券(中学生以上) | 500円 | 700円 |
小児乗車券(小学生以下)※小学校就学前の小児は、保護者同伴の場合に限り、1人を無料とする | 250円 | 350円 |
千光寺から臨む尾道の街並み

千光寺に到着。
尾道港を一望できる景色は圧巻です。
開基は平安時代の初め、弘法大使によると言われています。
この珍しい舞台造りの本堂は、別名「赤堂」と呼ばれていて、尾道にゆかりの深い作家林芙美子の放浪記の中でも「赤い千光寺の塔が見える」と書かれています。
四季折々の表情を楽しみながら、尾道の歴史と潮風を肌で感じてみてください。
千光寺
公式WEB:千光寺
住所 :尾道市東土堂町15-1
TEL :0848-23-2310
拝観時間:9:00~17:00
千光寺公園はプロポーズにふさわしい?!

源五郎さんによる写真ACからの写真
ちなみに今回は女子旅なので余談ですが、千光寺公園は「恋人の聖地」に認定されています。
大きなハートに可愛らしい猫が寄り添うように二匹。
横のフェンスには華道家の假屋崎省吾さんがプロデュースしたハート形の錠にカップルがたくさんのメッセージを残しています。
眺めもきれいでとてもロマンチックな場所なので、プロポーズにふさわしい場所としてカップルが訪れているようですよ。
老舗ワッフル店で「サクッふわっ」を楽しむ

高台の景色を目に焼き付けながらロープウェイで下山すると、ロープウェイ乗り場の近くにとても雰囲気の良いカフェを発見。
このワッフル専門店「茶房こもん」さんは、1977年創業の老舗として昔から尾道を訪れる人や地元の人々の憩いの場となっています。
お天気のいい日はテラス席もおすすめです。

店内は老舗らしく落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間が流れます。
土日は列をなすほどの人気店なので、少し並ぶのは覚悟で行ってみてくださいね。
前述した『尾道三部作』で知られる大林宣彦監督の『転校生』でも「茶房こもん」が登場するため、映画ファンも数多く見受けられます。

それでは焼き立てのワッフルを頂きます!!
サクッ。そしてふわっ。
優しい甘さが口の中一杯に広がって、至福の時。
メニューも豊富なので、お友達と違う味をシェアするのも楽しいと思います。
茶房こもん
公式WEB:茶屋こもん
住所 :尾道市長江1丁目2-2 ロープウェイ乗り場前
TEL :0848-37-2905
営業時間:11:30~17:30(L.O.17:00)【平日】 10:00~18:00(L.O.17:30)【土日】
定休日 :火曜日

「ちょっとお腹がいっぱいだからあとで食べようかな。」という方にはテイクアウトのお店もおすすめです。
ガレットゥーリ・コモンでは茶房こもんのワッフルをお持ち帰りできます。
ちょっとした手土産にも喜ばれるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
公式WEB:ガレットゥーリ・コモン
住所 :尾道市長江1丁目2-2 ロープウェイ乗り場前
TEL :0848-37-2904
営業時間:11:30~17:00(アイスコーナー11:30~16:30)【平日】
10:30~17:30(アイスコーナー10:30~17:00)【土日】
定休日 :火・水曜日
ディープな町で夜の尾道を満喫

尾道で一泊を考えている人には夜の尾道もおすすめです。
雰囲気の良い居酒屋も多く地元の人に混じって盃を交わせば、また違った尾道の魅力を感じられると思います。
広島焼きに砂ズリ(砂肝)とイカ天(揚げイカ)が入っている「尾道焼」も一度食べてみる価値ありですよ。
歯ごたえがあって、ビールにとっても合います🍺

時の記録者さんによる写真ACからの写真
そして尾道の夜景を侮ることなかれ。
夕暮れ時の海岸沿いを散歩すればフォトジェニックな風景が目の前に広がります。
女子旅の締めくくりにぜひ一枚。
とっておきの思い出をカメラにおさめてみてくださいね。

尾道の女子旅いかがでしたか?
普段と違う景色を目の前にすると、いつもよりさらに深い話で盛り上がれたりしますよね。
広島を訪れたらぜひ一度、尾道にも足を伸ばしてみてくださいね。
執筆:Honami
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