『深大寺 雀のお宿』深大寺の歴史・自然と共に/深大寺そば巡りインタビュー

調布市深大寺周辺の「深大寺そば屋」全20店舗を、そば好きのGuidoor Media(ガイドアメディア)編集部が巡る「深大寺そば巡りインタビュー」シリーズ。

今回は、深大寺参道沿いにたたずむ隠れ家のような風情ある「深大寺 雀のお宿」さんにお邪魔します。深大寺と「深大寺そば」への熱い思いを伺ってきました。

深大寺の歴史と「深大寺そば」

「深大寺 雀のお宿」の店構え

雀のお宿さん:深大寺は1300年の歴史があります。深大寺の「そば」は江戸時代から始まっています。

そばを収穫する場所は正直、豊かな土地ではありません。地方では信州そばなどが有名ですが、そばはもともと痩せた土壌でも生育するものとして育てられていました。そばに咲く白い花はとても美しいですが、その花は貧しさの象徴であった時代もあります。

そばはルチンを多く含んでおり老化防止にも効果があると科学的にも実証され、高齢社会の日本にはちょうど良い食品と位置付けられています。

現在は「そばは健康食品」というイメージが定着していると思いますが、痩せた土地でも先祖が代々大事に育み、受け継がれてきた大切な食べ物である、という認識も持っていただければなと思います。

「深大寺 雀のお宿」深大寺そばへのこだわり

竹が生い茂った「深大寺 雀のお宿」の店内

雀のお宿さん:おそばが良いだけでは美味しくありません。ポイントはおつゆです。どのそば屋にも秘伝の「かえし(タレ)」が存在しています。美味さの秘訣はその「かえし」で、鰹節の出汁などから取っており、代々、継ぎ足し、継ぎ足しで、独特の味わいを作ってきているものです。そば屋はどこも、この「つゆ」と「かえし」を大事にしています。

「深大寺 雀のお宿」の深大寺そば

あと使用する水がポイントです。深大寺はきれいな水の場所として著名ですが、湧き水・井戸水を使うことはできません。保健所の指導があり衛生上水道水を使わないといけない。調布の水道水は美味しい方なのですが、問題は水道水をそのまま使うとえぐみが発生してしまいます。そこで蛇口に浄水器を取り付けたりして塩素を取り除く作業をするのです。

お客様の健康第一にこだわった「水」

「深大寺 雀のお宿」のご主人

雀のお宿さん:当店は何十年も前からアルカリイオン水に変えるシステムを導入しています。アトピー性皮膚炎が社会問題となり、原因はわからないが、ひとつに水道水(塩素)ではないか、といわれた時があり、それから始めました。

アルカリイオン水に変えるためにはコストはかかるのですが、衛生面、お客様の健康を第一に考え、取り入れました。

法華経という、お経の中に「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」という言葉があります。視覚、聴覚、味覚など人間の6つの感覚の汚れを、きれい(清浄)にすることを言っていますが、仏の心を持って取り組みたいと思い、この言葉は店の看板にして掲げています。

深大寺で一番美味しいコーヒーを!

「深大寺 雀のお宿」の本格コーヒーとくず餅

雀のお宿さん:今、食後のコーヒーは当たり前ですが、当店では約30年前から導入しています。親しくしているコーヒーメーカーさんがおり、良い材料を提供してもらって、専門店にも負けない本格的なコーヒーをお出ししています。

30年前は「そば屋でコーヒーなど売れないよ」と言われていました。ところが今では多くの「雀のお宿」のお客様に、深大寺そばや天丼を食べた後に、コーヒーを楽しんでいただいています。飲んだ人が「コーヒー美味しかった」と言って帰っていただける。美味しいコーヒーは誰が飲んでもわかるのです。

ただ最初はこだわりがすぎてしまい、味が少し強すぎた時もありました。反省して、試行錯誤を繰り返しながら、多くの方に楽しんでいただけるソフトな味のコーヒーにしています。

「雀のお宿」絶品甘味『くず餅』

「深大寺 雀のお宿」のくず餅

雀のお宿さん:名物「深大寺そば」として長く愛されていますが、うどん、ラーメン、スパゲッティー、パスタなど食文化の移り変わり、さらにはディズニーランドなどアミューズメント施設の登場などから一時期、深大寺観光と共に深大寺そばが低迷したことがありました。

そんな頃、築地の老舗甘味専門店と関係を持ち、「くず餅」を取り入れました。素材、製造方法にこだわり、黒蜜ときな粉をかけたシンプルで上品な味です。

新しい商品を広めるための努力は必要ですが、やはり手を抜かずに本物の良いものをお出しし続けることで、自然とお客様から好評をいただけます。食後のデザート・甘味で人の流れを回復させることができました。

深大寺への思い「自然と共存共栄、自然を大切にして、私たちの商売を続けていく」

「深大寺 雀のお宿」のご主人

雀のお宿さん:鎌倉、小田原、川越などの視察・研究、ボランティアガイドの養成などこれまで様々な事業を行い、深大寺周辺のまちづくりを考え続けてきました。

しかし今は結局、1300年の深大寺の歴史と、手つかずの自然が一番大切だと考えています。

当店の屋号も周辺に自然が多くあり、竹林が茂っていたことから、「雀のお宿」にしました。

自然の中にあるそば店で、訪れたお客様に、ほっとしていただく。そのため「自然と共存共栄、自然を大切にして、私たちの商売を続けていく」という結論になったのです。

以前は自然だけでは、「あか抜けない感じだ。」という評価もあったのですが、みんなが努力し、景観を守るための維持活動などコストもかけて、今の深大寺の雰囲気をつくりだし、守っています。

深大寺についてもっと多くの人に知ってもらいたい

雀のお宿:私がそば組合会長などを担っていた時、あることに気が付いたのです。

みんな深沙大王(じんじゃだいおう)を良く知らない。深沙大王祭は年何回かやっていたのですが、いまひとつぱっとしないのは、みんなが知らないせいではないか…と。

深沙大王は神様で、明治新政府による神仏分離令を受けて、深大寺からはずされてしまい、神明社の管理となりました。深大寺に戻ったのは10数年前のことです。

当時の深大寺ご住職にいろいろとご教授いただき、深沙大王が深大寺寺名の由来であることなどを学習しました。

深沙大王は縁結びの神様でもあり、ロマンティックな伝説も残っています。

深大寺を開山した満功上人(まんくうしょうにん)の父親、福満(ふくまん)と、ある豪族の娘が恋におちるのですが、両親の反対にあい仲をさかれてしまう。福満は深沙大王に祈願し、その結果、両親にも認められ無事娘とゴールインします。そして生まれたのが満功上人だと。

その後、深大寺そば祭りと合体して、PR活動もいろいろと行うようになりました。お寺の協力を得ながら、例えば元三大師堂で護摩祈願体験をカップルでやる、縁結びイベントなども行っています。

深大寺のことを多くの人にもっとよく知っていただき、一度は訪れてもらいたいです。深大寺の自然に囲まれたこの環境と雰囲気のなか、実際に深大寺そばを楽しんでもらいたいですね。

深大寺 雀のお宿 店舗情報

「深大寺 雀のお宿」の風情ある店構え

住所  :東京都調布市深大寺元町5-15-2

電話  :042-486-1188
営業時間:11:00~17:00 (平日) 11:00~18:00 (土日祝)
定休日 :年中無休
駐車場 :なし
ペット :可 ※外席のみ
ウェブサイト:深大寺 雀のお宿

深大寺そばマップ 深大寺 雀のお宿

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